ピアノ協奏曲第22番変ホ長調 1
この協奏曲は、モーツァルトの二十番台のピアノ協奏曲の中では比較的演奏される回数が少ないのは、ちょっと不思議な気がする。
きちんとした古典的な様式で書かれているが、内容的には美しいロマンの香りをただよわせており、この時期のモーツァルト特有の多様な情緒表現がみられる佳曲である。
作曲は一七八五年十二月十日だが、作品の系列からいえば、翌年春に作曲された第二十三番イ長調K四八八、第二十四番ハ短調K四九一と同じグループに属するといえる。
これはその作風が似ていることや、翌年春の二曲とともに一七八六年の予約演奏会のために作曲されていることにもよる。
そしてもう一つ重要なことは、この三曲にはピアノ協奏曲としては初めてオーケストラの中にクラリネットが用いられていることである。